先頭はどうなっているのか？またその時、人は何を考えているのか？たくさんのドラマ、映画により描かれておりましたが、どれもやはり作りものやなぁと、ピンとくるものがなかったのですが、初めてそれを見れたと感じた映画でした。これ以降ＣＧを駆使し、それを忠実に再現しようとする映画が非常にたくさん出てきたように思うのですが。ストーリーはわかり易くベタな話です。が、しかしなんと実話じゃあーりませんか。ほんまにこんな人がおったんや、しかも大好きなメル・ギブソンが演じている。文句なしに五つ星です。
未知なる歴史絵巻おすすめ度
★★★★★
イギリスの歴史は複雑である。
イングランドとスコットランドという王国に周辺の群雄が
絡み、長らく戦争を重ねてきた。
私は数々の映画によって断片的に知識を蓄えてきた。
この映画はその中でもかなり激しく血が流された時代の
物語である。
一人の英雄を中心に、多くの勝利、悲劇がちりばめられた
長い歴史絵巻は、監督を兼ねたメル・ギブソンのカリスマ性と
共演者たちの魅力で一気に展開されていく。
そして、様々な要素を内包しつつ『戦争と平和』をテーマに
見事なスペクタクル大作に仕上がっている。
この作品はアカデミー賞の作品賞を受賞している。
歴史スペクタクル映画の新たなる傑作おすすめ度
★★★★★
平民にして、スコットランドの英雄ウィリアム・ウォレスの生涯を描いたこの映画は、ベン・ハーに次ぐ歴史スペクタクルの名作と言っても過言ではない。
なんと言っても素晴らしいのは戦闘シーンだろう。キルトをまくり上げて生尻を叩いて挑発するシーンや、顔を瀝青で青く染めて戦いに臨むシーンなど、古典やケルトもののファンならたまらない。
同盟を結ぶアイルランド人とスコットランド人の気質の違いなどもさりげなく描かれているし、女性達のそれぞれの愛と美しさも堪能できる。
また、ありとあらゆる要素がてんこ盛りになって退屈なシーンは全くない。
衣装も非常に美しく、またスコットランドの風俗や習慣、己の利益に走ってはイングランドにつけ込まれてしちゃうあたりも、非常によく描かれていたと思う。
やや気になるのはギブソンが若いウォレスを演じるには年が行き過ぎて見えることと、処刑の前の拷問が時間をかけている割には手ぬるく見えてしまうことくらいだろう。（腰を伸ばして貰っているみたいだ）
この映画はエンターテイメント性も高い上に、イングランドとスコットランドの関係を知る上でも非常に役に立つ。しかもキルト姿の男が男らしく見えるようになるという利点もあるのである。
概要
13世紀末のスコットランド。イングランド国王エドワード一世の侵略で家族を殺害され、1人異郷に逃れたウィリアム。成人して故郷に戻った彼は、そこで幼なじみのミューロンと恋に落ちる。永遠の愛を誓い結婚した2人だが、彼女はイングランド兵の手にかかり殺されてしまう。
残虐な王の悪政に苦しむ民衆を率いて、自由と解放のために戦った実在の人物を描いた本作は、全編を通してパワーがみなぎる歴史スペクタクル作品だ。製作費7200万ドルを投じ、数千人のエキストラを配した戦闘シーンは圧巻。誇り高く壮絶なラストも、深く心に残る。またロマンスのパートでは、フランスの女優ソフィー・マルソーが華を添えている。
メル・ギブソンが製作、監督、主演の3役を務め、監督賞をはじめとするアカデミー賞5部門を獲得した。（小谷幸江）
