三谷幸喜氏の思い入れがたっぷりの本 おすすめ度 ★★★☆☆
  
三谷氏の監修があったと思うが、氏のインタビューから裏話まで本作の魅力を凝縮した本。
 映画のパンフレット以上に読み応えはある。
 しかし、映画観賞後の感想としては「残念ながらつまらなかった」の一言に尽きる。
 
 コメディにしてもアクションにしても、リアリティが欠如していると面白さは激減する。
 あり得なさすぎるアクションやコメディは興ざめするといったところだろうか?
 
 ザ・マジックアワーにはそんな「あり得なさ」の連発だ。
 一例をあげれば道を挟んだ至近距離からライフルで狙撃してサクマのドロップ缶の1層だけしか打ち抜けない銃などない。簡単に貫通する。
 会計係の病室の不自然さ、フィリピンマフィアの奇行、ボスの事務所の向かいのビルで行われる不倫、誰にも顔を知られない伝説の殺し屋が中華を食べていることなど不自然さを上げたら数十はあるだろう。
 たとえ「あり得ない設定」でも、ありそうに見せるのが脚本や演出の力だと思う。
 例えばターミネーターはあり得ない話だが、あってもおかしくない…そんな設定に観客は魅了されるのだと思う。
 三谷作品には毎回期待しているが、今回はとても残念な結果だった。
 次回作に期待しています!!!
  
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