冒頭から刺激的な演奏。並はずれたテクニック。そして何より彼女がすばらしいのは、ジャズの本流をしっかりと捉え自分の物にしてしまっていること。つまり、スイング感とドライブ感がダイナミックな波のように押し寄せてくる演奏なのだ。ジャズを自称する演奏家は星の数ほどいるが、みんなポップスに毛の生えたような軽い演奏でしかないことが多い。ジャズを知らない視聴者に受け入れられやすいのかもしれないが、これではジャズは薄められたジュースのようでだれも魅力を感じない。ジャズはますます墜ちていく。そんな中で、矢野沙織こそが、ジャズの神髄をこれでもかと感じさせてくれる演奏家なのだ。ぜひ、矢野沙織を聴いて欲しい。そして、ジャズってこんなに楽しいんだ。心地いいんだということを味わって欲しい。しかも彼女は、成長途上で、1stアルバムに比べ2ndアルバムでの飛躍、さらに今回の3rdアルバムでの跳躍、どこまで伸びていくのか、楽しみでワクワクする。
たまらん!おすすめ度
★★★★★
3作目でこんなにすごいなんて・・。前2作を聞かずに情報なしで聞いたら
いったいこのアルトは誰?って事になるだろうな。こんな太いアルトの音を
18歳の女性が吹くなんて。おすすめは5曲目、ジミヘンの曲がブルージー
でノリノリに。今回はじめてオルガンやギターも入りブルース好きにも
最高!たまりません!!
ますます快調!
おすすめ度 ★★★★★
矢野沙織さんの待望のサードアルバムは,ますます快調。歯切れの良い演奏が楽しめます。今回は,ピアノとベースが無く,ハモンドオルガンやギターがかなり活躍します。個人的には,ピアノトリオ+アルトサックスの編成のほうが彼女のアルバムとしては好きですが,これはこれで良い!ファンの期待は裏切られることはないので,早く買って聴いたほうがいいと思います。なお,ジャケットは,表ジャケットよりも,チラシにも使われていた内側の写真のほうがかわいいので,プラケースには,裏返して入れるといいと思います。