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裏庭 (新潮文庫)

梨木 香歩
おすすめ度:★★★★★
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ジブリ好きならきっとハマります
おすすめ度 ★★★★★

昔、英国人一家の別荘だった洋館。世代を超えて様々な物語を紡ぎ出してきたこの洋館の「裏庭」に、主人公の少女、照美は入り込んでしまいます。
裏庭の世界は、世にも不思議な異次元世界。不思議なものとの出会い。不思議で危険な体験。そして、自分自身を見つめる旅。

照美の魂の成長と、世代を超えた「つながり」の恢復が大きなテーマになっています。
「千と千尋の神隠し」をもう少しだけ複雑な世界に仕上げた感じ、というのが一番ぴったりくる案内ですかね、個人的には。
#なんとなく日本の神話がモチーフになっている感じも似てるし。他にもいろいろと。

それにしても、日本人にもこんなファンタジーを書ける人がいるんですね。さすがは梨木香歩さん。
ちなみに本作品は、1995年に第1回児童文学ファンタジー大賞を受賞しています。おそらく他作品を寄せ付けない圧勝だったことでしょう。

この作品、非常に重層的な構造をしているファンタジーなので、大人でも十分満足できる深い内容になっています。僕も一回読んだぐらいじゃまだまだ消化しきれないぐらい、いろんなものが詰まった濃度の濃い物語。でも、だからといって、重々しい雰囲気は全くありません。むしろふわふわと清々しい空気が全体に満ちていて、とても気持ちがよい。そして最後は、ぽろぽろと涙がこぼれる・・ (;u;) あぁ、ホントに素敵。
#ちょっと傷ついたり落ち込んだりしたときには、また読み返したいな。

まあとりあえず、ジブリが好きな人は読んでみましょう♪特に「千と千尋」好きなら絶対に読むべし。



愛すべき1冊
おすすめ度 ★★★★★

何回も何回も読めば読むほどに、物語の持つ奥深さがひもとかれていく、素晴らしい本です。

この本には色々なテーマが出てきますが、物語を通してのメインは、小さい頃に亡くなった、照美の双子の弟、「純」のお弔いの話であり、「純の死」によってバラバラになった人たちの心を、照美が純のお弔いをする事でまた繋いでいく、という事だと思います。
「死んだという事を周りの人がきちんと受け止められず、無い物になっていた純」、「純が死んだ」という事で、存在を消されそうになっていた照美。
純が、この物語の大きな核であると気付くと、更に楽しめるのではないかと思います。(明確に書かれていないので、分かるまで大変だと思うんですが・・・私も4回目くらいで気付きました)

人の死、自分の持つ感情、人との関わり、生きていくこと、自分自身について。

子供よりも、大人の方が、沢山の勇気や発見を貰えるのではないでしょうか。
私は、生きずらさを感じたとき、照美の辿った道筋をもう一度辿ると、また少しずつ自分を愛せるようになります。
人生の中で、愛すべき1冊です。



2回目から!
おすすめ度 ★★★★★

正直文章にまとまりがなく、初めて読んだときは読むのすら苦痛でした・・・
でもストーリーを理解して、細部に目を配ることが出来るようになると、なんて面白い。
あれはこういう意味だったんだ・・・、こういう意味かなと深く考えることができる本です。
まとまりのなさも裏庭の雰囲気を醸し出すためのことなのかも。



誰もが心の中に「裏庭」を持っている
おすすめ度 ★★★★★


 誰もが心の中に庭を持っている。
 庭は自分だけの場所。

 心の中にあるものは、外側の世界を形作っていく。だから内と外はつながり、互いに影響を与え合い、不思議な世の中の模様を織っていく。

 本作は第1回児童文学ファンタジー大賞の受賞作であるが、むしろ大人にこそふさわしい深みを持っている。
 少女が迷い込んだバーンズ屋敷の「裏庭」は、現世とは違う不思議な世界。その探索と冒険行を通じて、生きるために大切なことを見出していく。
 梨木の落ち着いた筆致は、淡々としていながら深みのある語り口で、寓話的世界を鮮やかに描く。
 忘れられない一冊となった。



リアルなファンタジー
おすすめ度 ★★★★☆

 この本は面白いです。
 繰り返し読むたびに色々な発見がありますし、そのときの自分によって感じ方がとても変わります。

 けれど、場所やもの等の描写に花や木に詳しい人じゃないと理解できない表現も多々ありました。(ものによってはどんなものか書かれていますが、名前だけのものが多いです)
 はじめに読んだだけでは分からない部分もあると思います。
 
 登場の人物の心理描写はとても上手なのですが、何度も読み込まないと正直辛い部分もありました。(実際、中学生のとき初めて読みましたが、はじめは何で? と思うことが多かったです)
 読書を普段あまりしない、という方が読書感想文等のきっかけに読むには少し厳しいかも知れません。

 けれどそれを差し引いても十二分に面白い作品だと思います。
 読書が好きで、深く読み込むのが好きな方は是非読んでみて下さい。


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小沼丹 梨木香歩 鳥越碧