95年作品。世紀末ムードの蔓延していた90年代の傑作群「セブン」「羊たちの沈黙」「レザボア・ドッグス」「フォーリング・ダウン」に比肩し得る唯一の邦画。全編に漂う退廃美、激しい暴力の中に垣間見せるロマンティシズム、特筆すべき本木雅弘の演技・・・石井隆の才能をもってしても2度と造り得ない正に時代が撮らせた作品といえる。95年・・・阪神大震災、オウム真理教事件のあった年。
安いと思うけどねえおすすめ度
★★★★★
特典に
ディレクターズカットのDVDがついているという不思議な売り方です。一応109分のGONINに対して121分となっております。
そしてGONINの単品DVDは存じませんが、オーディオコメンタリーがついており、メンバーが監督や鶴見さん、喜多嶋さん、などかなり楽しめるものでした。
あと特記事項は
GONIN2のオーディオコメンタリーも単品の、昔でたGONIN2デラックス版と異なり、複数の方で、ここはなんと言っても、個人的には、喜多嶋さんが参加しているということが大きいのですが良かったと思います。
付属の本は、絵コンテと、出演者の紹介などだと思っていれば十分でしょう。一応、網羅的な資料とはなりえます。
ということで
単品で買うなら、こちらをセットで買うことをお勧めいたします。何処がカットされているかも分かります。こういう特典は、感激するべきだと思います。逆にディレクターズカットが5000部しかなくて良いのかという気もします。。。
という評価をさせていただきます。
つまり、買いかと。
LD版についておすすめ度
★★★★☆
公開当時は映画館で3回見た。当然、LD化のときは飛び付いたが、ディレクターズカット版で、高速バス内でモッくんを撃ったたけしが「休憩」と言ってカメラ前の座席に座り画面が暗くなって終わり、というエンディングで不満を覚えたもの。ちなみに予約特典だったメイキングのボーナスミニLDが、今回のDVDボックスに収録されています。
購入を悩んでる方へ
おすすめ度 ★★★★★
GONINや石井隆作品を観た事がない方は素直にレンタルしてからにした方が無難です。自分は監督作品やGONINがとても好きですが、なんて言っても独特な世界なんで(^_^;)
気になるリアルエディション版の内容ですが簡単にまとめるとビデオの特別版(LDは未見)にオリジナルのエンディングを付け加えた感じです。
細かい所もデジタル処理されてるし、特別版では違和感の有った劇場未公開シーンもクリアーに繋がり画像も音も綺麗。自分的にはこのディスクだけで十分元取れた感じです。
ブックレットは当時のパンフレットや映画雑誌を持ってる人にはあまり意味ないかも知れませんが絵コンテや監督インタビューも載ってます。
一作目だけ好きな人や二作目だけ好きな人も資料として持って置いて損はしないと思いますよ。
自分的には特別版の終わり方も好きだったので四枚組にして欲しかったけど…まぁ、さすがにそれは贅沢か(笑)
ちなみにコメンタリーもなかなかでしたよ(^-^)/
関係ないけど監督もそろそろ新作つくらないのかなぁ〜。結構待ちくたびれてます。
概要
鬼才・石井隆監督によるハードボイルド映画『GONIN』2部作をDVD-BOX化。まず『GONIN』は佐藤浩市、本木雅弘、ビートたけしなど錚々たる男優陣を迎えつつ、衝撃のヴァイオレンス劇が繰り広げられていく。本BOXでは劇場公開版と、石井監督自身が再編集したリアル・エディション(ディレクターズカット)の2ヴァージョンを収録。リアル版のほうでは、竹中直人扮する中年サラリーマンの狂気なども濃厚に映えるなど、本来の作品意図もより明確になっている。『GONIN2』は大竹しのぶ、余貴美子、夏川結衣といったそれまでの石井映画ヒロインを再集結。女たちのヴァイオレンスが暗い雨と闇を美しく彩る。彼女らと対峙する男優代表は緒形拳。その孤高の姿もまた魅力的である。90年代日本のヴァイオレンス映画を代表するこの2部作、世紀を超えた今もなお鮮烈で美しい。(増當竜也)