信頼おすすめ度
★★★★★
前巻でついに結ばれた勝利とかれん!
だけど二度目が上手く出来ない。初めての時はいけたのに。
二人ともそのことで少し悩んでしまう。
勝利は焦らなくても大丈夫というがかれんは申し訳ない気持ちがあって。かれんも勝利ともっと一つになりたいと思っているから。
そんなとき、かれんが勝利のアパートに泊まることになって勝利は嬉しさで一杯。
たとえただ一つの布団で眠るだけも構わない。かれんに無理させたくないからと思っている勝利。
当日。とあることから星野のことで気まずくなってしまった二人。
少しそういう気分を薄れさせてアパートに向かう途中に駅で当の星野とばったり。
気が滅入ってしまう勝利、ぎこちないかれん、挑発的な星野、それを嗜めようとする原田先輩。
やっぱり苦難続きの二人だけど今回はタイトルにもあるとおり比較的甘い話かなと。
少なくとも前巻みたいに切羽詰まった二人ではないです。
かれんが勝利に自分の感情を言葉にして話しているのが良かった!
かれんの本音おすすめ度
★★★★★
今回は3年ちょっと前、勝利とかれんが再会した時から前回までを振り返るところから始まります。そしてあの夜から一夜明けて。
勝利とかれんは二度目になかなか苦労します。かれんはキスも勝利が始めての相手で、Hも勝利がもちろん初めて、つまり処女だったから。
それ以外にも今回は星野とばったり遭遇したり、あいかわらず結構苦難続きです(苦笑)。
でも、そういうことがあったから久しぶりにかれんの心が描かれてます。本当はすごくやきもちを焼いていたことや、私以外に誰も勝利に触れてほしくない、とか勝利にとってとても嬉しい本音が。普段、あまりそういった直球的なことを言わないかれんが勝利のことをどれだけ好きでいるかとかを話してくれてます。
最初はまだまだ苦難続きな感じですけど、最終的には今回は蜂蜜色の話です。これからは結婚とかそういった話になっていくのかな。なっていってほしいな。
瑞々しい恋愛、してますか?おすすめ度
★★★★☆
村山さんにとってほとんどライフワークと言ってもいいほど定番のシリーズです。
「おいコー」シリーズの合間に、それ以外の長編小説を書いていると言っても過言でないかもしれません。
そう言う僕も、3月までその存在さえ知りませんでした。今思うと凄くもったいないことをしていたと思います。(もちろん、その後Amazonで1〜10巻までを「大人買い」しました。)
このシリーズを読み進めると、村山さんの作家としての変化や変遷も窺い知ることが出来るので、小説自身の面白さとは一味違った楽しみ方も出来ます。
村山ワールド未体験のかた、ぜひお勧めです。流行人気作家の作品をリアルタイムで読みましょう。こんなチャンス、そうはないと思いますよ。
「おいコー」シリーズ シーズン2突入
おすすめ度 ★★★★★
「おいコー」シリーズ、セカンド・シーズンに入りました。
このネーミングは向こうのドラマを意識されてるのかな?
20巻目まではセカンド・シーズンとしてその時かれんは何歳になってるのか・・・なんて。
新作の前半はP38まで10巻までのあらすじ解説。
全P200の中でかれんが登場するのがP98。
ずいぶん前振りが長い。
ただ前巻より今回の方がショーリが多少成長していて読んでいて気が楽です。
しかしP130、今回はないのかなと思っていたところでわざわざ原田先輩と星野りつ子登場。
いちいち波を立てるかと思いつつやっぱりねと笑ってしまった。
今後は後半のクライマックスはこの必殺のラブラブのパターンになるのかなと。
でも恋愛小説は村山さんしか読まないし村山さんのああいう表現・・(「BAD KIDS」なんかもそうですが)絶品というか芸術の域に達してるしファンも期待してるんですよね。
でも展開としては新しい恋敵が登場したり星野以外の女性が登場してショーリの心が揺れたりかれんがまた転職してしまったりとか二転三転しても面白いと思います。
既に10年経ってるわけだしストレート直球ど真ん中の恋愛小説から技巧派の大人の恋になり結婚、出産、浮気(あと10年はない?)もあっていい。
今回も村山さんのサイン会に参加して少しだけ話をしました。
来年もぜひ。
あとがきにラジオドラマのことを書いてます。
サイン会の時に村山さんにCD化をお願いしますよと言ったんですが
「いろいろ難しいみたいなんですよ」
映画化された「天使の卵」の小西真奈美さんもいいんですがやっぱり「おいコー」は長谷川真弓さん。
去年の再放送は全部録音しましたがでもCDで聴きたい。
今回はラストの一文がとても美しい。
「すっかり見通しのよくなった街路樹の影と、色とりどりの落ち葉とを踏んで、かれんが遠ざかっていく。
僕はそこに立ち、ただじっと見守り続けた。この世でいちばん愛しい後ろ姿が、角を曲がって見えなくなるまで、まばたきもせずに見守り続けていた。」