地味なものに目を向けてほしいおすすめ度
★★★★☆
このマンガは大きく分けて父・勝馬が主人公の前半と、大学生に成長した息子・一馬が主人公の後半に分けられている。前半では勝馬と一馬の親子愛、後半は一馬と彼を支える友人達の友情をテーマにしている。「諦めない事の大切さ」「支えあう心」といったメッセージを感じる。マラソンを通じてここまで胸の奥底を熱く、腹の底から何か熱い感情が一気に込み上がって来るような作品を私はこの作品以外無い。押し付けではない感動、それがこのマンガにはあるのだ。
この「マラソンマン」というマンガは、週間少年マガジンに連載されていたのがあまり目立った作品ではなかった。作風は派手とは言い難いし、完全に地味と言える作品だ。しかし「マラソンマン」には濃密に展開するドラマがある。泥臭い物語がどうしようも無いほど胸の奥を熱くするのである。
