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+ NHK少年ドラマシリーズ つぶやき岩の秘密 +

NHK少年ドラマシリーズ つぶやき岩の秘密

佐瀬陽一
おすすめ度:★★★★★
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やっぱり傑作
おすすめ度 ★★★★★

この作品を亡くなった祖母と二人で観たのは、小学校1−2年だったはずです(1年後の再放送も見たはずです)。最後の主人公が海に漕ぎ出すシーンと、数多くの洞窟のシーン、そして主題歌の切なさが記憶に残っていて、つい子供のため(?)にと購入して、改めて作品のクオリティーの高さを感じました。基本的には試練と別れを乗り越えての少年の成長の物語ですが、これから大人になって行く世代のために、これだけ丁寧な作品をつくった原作者および当時のスタッフに頭が下がります。主題歌もまた石川セリさんの、どこかボーイッシュな声と、憂いのある転調、さびの部分の命令調の歌詞が相まって、ドラマから切り離しても(一度観てしまったら、決して切り離せないのですが)、記憶に留まるのです。この作品の放映1年後くらいに舞台となった三浦海岸の辺りを訪れていたのですが、当時はそれに気がつきませんでした(でもスイカ畑のイメージが頭の中でつながりました)。先生役の菊容子さんが、あの「好き好き魔女先生」であったこと、この数年後に不慮の死を遂げたことも初めて知りました。改めてご冥福をお祈り申し上げます。



記憶よ戻れ!
おすすめ度 ★★★★★

この「つぶやき岩の秘密」は当時リアルで見た世代です。衝撃的だった「タイム・トラベラー」(1972/1/1)や「続タイム・トラベラー」(1972/11/4)以降の作品の中で非常に記憶に残ったのがこの「つぶやき岩の秘密」(1973/7/9)でした。当時私は高校生でしたが、作品の内容は小学校の高学年から中学生がターゲットだと思います。当時、私は石川セリの挿入歌に非常に引かれて、6話すべて見てしまいました。後にNHKに挿入歌の話をたずねましたが、「今のところ発売の予定は無い」と言われて、がっかりした記憶があります。(つぶやき岩の秘密をこの年まで記憶していたのは、石川セリの歌のおかげです。)最近たまたまつぶやき岩の秘密を検索していると、かなりの方が実際に撮影地の三浦半島に行っている事を知り、ますます昔の記憶がいとおしくなりました。まだ、アマゾンにもつぶやき岩の秘密のDVDが販売されていたので、思い切って購入しました。35年ぶりに見る映像は以外にきれいで、久しぶりに少年時代に戻り少し興奮しました。作品は少年向きに製作されていますが、改めて見てみると、内容は新田次郎原作であるためか、しっかりしたものでした。年齢層をもう少し高く設定すれば、リメイクも可能ではないでしょうか?まだまだ現在の三浦半島は昔の面影が残っているので、時間を取って、当時の撮影現場に行ってみようかと思っています。



時代の記憶
おすすめ度 ★★★★★

軽自動車が360ccだった頃、道路は未舗装で、電柱は木製だった。校舎も木造で机も椅子も木でできていた。NHKの少年ドラマシリーズを観る度に、自分もいつかあの主人公のように、不思議なドラマの渦中に入り込むのではないかと可愛い夢想に浸っていた。まだ,妄想や現実逃避という言葉を知らない年代で・・・。この作品をノスタルジーで語るのは卑怯かもしれないが、昭和という時代の記憶を確実に呼び覚ますことは確かだ。原作が持つジュブナイル性(?)を見事に昇華し、子供と少年、青年の狭間にある青臭い純粋さを描き出している。映像や音声は現代作品のようにはいかないが、あの当時のテレビで見ていたよりはずっと綺麗に思うし、作品内容を壊すほどのものではない。フィルム作品であるが故に奇跡のように残っていてくれた名作。テーマソングと共に、静かに浸るが如く鑑賞するべし。P.S.今回見直してみて、先生役の菊容子さんにはベッピンという言葉がよく似合うと感じた。



当時のままとはちょっと違います。
おすすめ度 ★★★★★

 内容は当時のままなのですが、現在の放送コードに引っかかる登場人物名があり、その部分の音声は消されています。ちょっと物足りない感じです。だって、その人は物語の鍵を握る重要な人物だからです。当時はそのままの名前で放送OKだったのですが、現在ではねえ。。。

 NHK少年ドラマシリーズのなかでも、ひときわ輝く作品です。今でもあの主題歌は歌えます。とてもいい歌です。
 実は、ビデオも買ったのですが、今回、DVDで出るというので、また買いました。



ジュブナイル・ロマンの傑作!
おすすめ度 ★★★★★

オールロケ(フィルム撮り)による、じっくりと腰を落ちつけての制作により、どこかのんびりとした原作(当時、新潮社より刊行)のその味わいは残しつつ、さらにサスペンスフルに、そして『大人になるということ』にセットでついて来る、哀しみや切なさをも描ききった脚本、そして演出に脱帽。脚本の鎌田敏夫氏としては、「飛び出せ!青春」終了後、「太陽にほえろ!」のジーパン刑事編と(オンエア上では)同時期の作品であり、氏としてはややダークな、そして叙情的な面が強く出た作品となった。また、少年ドラマを支えた演出家のひとりである佐藤和哉氏のこの演出の手法は、翌年の「ユタとふしぎな仲間たち」(芸術祭受賞・DVD発売済)へと結実することになる。音楽は、近年再評価の声が著しい、ピコこと樋口康雄氏。石川セリのけだるい歌声が耳に残る、主題歌「遠い海の記憶」と共に、ここにDVDで復活です。


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