お静かに?おすすめ度
★★★★★
リンチ映画の中では1番リンチ臭がした。勘弁してってくらい。
ひどく難解だという評判を聞いていたので覚悟して見ました。
2時間経って、「評判ほど難解じゃないかな」とか思ってたら(2時間映画だと思ってた)、
残りの30分からリンチの暴走が始まるらしく、そこからは完全にお手上げでした。
この映画は解釈が難しいです。よって、感想で「ストーリーの不可解さを楽しめ、答えはない。ただ感性にゆだねて楽しめ」等という人がよくいますが
はっきり言えば明確なストーリーはあります。解釈は様々ですが。
赤い洗面器の話の様な「意味不明で思わせぶりなもの」とは全く別物です。
苦戦して、理解出来た後見ると「だからこんな仕打ちだったのか!」
等、発見が多数あり、そこでもまた楽しめます。
でも、決して難解な映画が嫌いな人もこの映画を遠ざけないでほしいです。というのも、
この映画の凄いとこは意味不明を楽しめる事。『意味のある意味不明』という感じ。
謎を解く過程も、解いた後も、解けなくても面白い。
多くの人が言うように、感性にゆだねて見ても凄く楽しめるし、
理解しようとして見ても、映画の細部に素敵なヒントがたくさん隠れていて、これもまた楽しめる。
だから見る側のタイプによっても映画の楽しみ方が違うので、ある意味自分を映す鏡のよう。
このように見方や解釈が多種多様なのも、すべてリンチの独特の感性と映像や音楽のセンスのおかげでしょう。
雰囲気なんか個人的にはリンチ映画で1番。
『映画』という枠でのこの表現、このストーリーはリンチならでは。
とにかく見てほしいです。この映画を見たという経験は決して無駄にはならないはずですから。
異国を旅したような爽快感おすすめ度
★★★★★
難解なストーリーと言われていますが、ハリウッド大スターを夢見る娘とそれを取り巻く人々の様々なエピソードを、非常に短いオムニバスでつないだ作品と見れば、わりと簡単に理解でき楽しめる作品です。完全な謎解きなどありません。
実社会でも、現実は自分の思うとおりにはならない、ということを映像化した作品とも言えます。
謎解きのような枝葉末節よりも、途中で挿入される新人オーディションの天真爛漫な明るい歌声とか最後の嘆きの歌等のシーンが素晴らしく印象的で、栄光と挫折、努力と運、信頼と裏切り等が詰め込まれたハリウッド映画界の雰囲気が楽しめる傑作です。文句なしに星5つです。
賛否両論。
おすすめ度 ★★★★☆
良くも悪くもこの映画を一回で理解しようとするのは無理です。
それに一回で理解出来る人がいるとも思えません。(笑)
そもそもこの映画に“正しい答え”など無いのです。
とにかく頭が混乱する映画です。観終わった後も唸るはずです。
深く掘り下げていって、何回も観て、いろんなキーワードを見つけるのも面白いかもしれません。