"奴"は餌を撒き、惹きつけて、正解…いや、コタエすら無いかもしれない問い掛けをし、"私"は私に『コタエを見つけなきゃ』と脅迫する…。わからない…それでもコタエを出せと促す、そして絞り出した全てのコタエに、奴は「正解」と言い放つ。"でいびっと=りんち"cmってそんな感じ?完敗!乾杯!ゴメンナサイ!本当は★12個!…あ、ちなみに何で監督の名前を平仮名表記にしたのか判ります?……正解。いや実はそんなのどーでもいいんです、本当に。それよりもその次の"cm"って何だと思います?ただの誤字?センチ?やっぱどーでもいい?…一応お情けでコタエ聞いていただけます?実は、"印象を残す""脳裏に焼き付ける"という意義を下地に創られる"コマーシャルメッセージ"の目的を、りんち作品は持つ様に思えたから(ちなみにcmって小文字で表記したのは大文字だと"CM=コマーシャル"ってステレオタイプ的で想像されやすいと思ったから)。まあ本家は短時間で目的達成させるけど、こっち(映画)は長いから。…ったく!どーでもいい事は目立つのに、重要な事はワザとその陰に隠す…やることが姑息です…技です、プロの。最後に、監督みたいな人と結婚したらどうなんの?謎だらけの生活、退屈しそーにないけど、なんやかんやで夢うつつのまま死んでたりして…ハッハッハッ嫌だよそんなの。
重要視される理解おすすめ度
★★★★★
私はエレファントマンに続くリンチ作品二回目でマルホランドドライブを観ました。
映画好きとは胸を張って言える私ですが、リンチ作は色んな意味で難しいと思う。
今時の映画で大事にされる恋愛、感動などや、最新技術に頼って中身のスカスカなアクションなどに嫌気の差している方は一度観てみたらよろしいかと‥。
先程難しいと言ったのは、構成云々よりもこの映画には正解がない。と言う意味合いを含めての難しい。です。
勿論監督の思い描いた解釈は有るだろうかと思いますが、この手の映画とは、大半が観る側に委ねられていると思います。
そうなるともう十人十色。
一つの映画にも視聴者の数だけ映画が出来上がります。
観る方の人生によっても左右されますし、正解を押し付けることは誰にも出来ません。
だからこそ難しい。
やはりストーリーの有る物には理解を求めてしまうものです。
自分なりに、と言われても、自分なりにすら解釈が出来ないで悶々とする方もいらっしゃるのではないかと‥。
かく言う私も多少喉につっかえは残ります。
ですが見終わった後の倦怠感、スッキリとしないイライラすらも楽しんで戴きたい。
そこまで何かを訴えてくる映画なのだと、有る意味感動して戴きたい。
私はこの映画をワインのように数年寝かせておこうかと考えています。
自分の人生も今とは変わっているはずなので、その時私の中で今より醸造されたこの作品をどう感じるか、それが今から楽しみでなりません。
兎にも角にも、泣けた!が誉め言葉な今の映画よりも、眉間に皺の寄るエンドロールなリンチ作が私は好きです。
簡単に忘れてしまえる水のような涙>映像美と妖艶さに流されてしまった苦笑。の選択を出来る方にはオススメですね。
切ない白昼夢を見ているようおすすめ度
★★★★★
現実と理想のギャップに苦しみ、絶望し、死の間際にあんな夢を見てしまうナオミ演じるダイアンを見ているととても切なかったし、もし私があのような状況にいたらあんな夢を見てしまうだろう、と共感した。前半は断片的にちりばめられて一見まとまりのない事柄が集まっている様に見えるけれど、私はそれらに現実の世界で受けた後悔、嫉妬、の念、そしてベースには理想だった世界が絶妙なバランスで織り交ぜられている様に感じれた。そして夢とは曖昧なものであり、登場人物が前半と後半で役柄が違うという発想もいいと思った。薄暗いトーンで進行していき全編を通してミステリアスな雰囲気がまたいい。ナオミとローラの二人の美人女優が華を添えていて、特にローラは物語のミステリアスな美女という設定に相応しく物語に深味を与えている。まだ私は一度しか見ていないけれど見れば切なさから入りこめて違う世界に完全にトリップできる私にとって数少ない映画なので何度も見るつもりです。
めちゃくちゃのようでいて、筋が通っている!?
おすすめ度 ★★★★★
本作は、デビット・リンチ監督の本領が遺憾なく発揮された2001年のヒット作品です。
因果関係で結ばれた個々の事実をバラバラに切り離して鍋に入れる。
登場人物の属性(名前など)もシャッフルして放り込む。
主人公が見た風景、ふと見かけた人物もスパイスとして散りばめる。
その上でぐつぐつ煮込んで皿にのせて出来上がり…、といったところでしょうか。
あるいは、ピカソばりのキュビズム(ちなみに監督は当初画家志望でした)でしょうか?
つまり、対象を分解し、いろいろな角度から光を当ててキャンバスに斬新な絵を描く…。
脈絡のない映像が8割方を占めるため当惑させられるかもしれませんが、
後々、おそらく真相と思われる哀しい物語が浮かび上がってきます。
光と影を演じ分けたナオミ・ワッツの素晴らしさとともに、
同監督の作品の中でもひときわ鮮やかな「謎解き」が用意されていることが、
本作の魅力を高めている理由だと思います。
好き嫌いは別れるかもしれませんが、個人的にはおすすめです。
概要
真夜中のマルホランド・ドライブを走る車が事故を起こす。一命をとりとめた女は、高級アパートの部屋に忍び込んだ。そこは女優志望のベティが叔母から借りた部屋。ベティは女を叔母の友人だと勘違いし、女も話を合わせるが、彼女は記憶喪失になっていた…。
デビッド・リンチ監督が、TVシリーズ用にあたためてきた企画だったが、米国のTV局に却下されたのち、フランスのプロデューサーに見いだされ、映画化された異色作。記憶喪失の女は何者なのか、過去に何があったのか…という謎でひっぱりながら、その真実はどんどんねじれていく。しかし、どんなにストーリーがねじれても独特のリンチワールドは最後まで貫かれ、見入ってしまうから不思議。まさに悪夢のような映画だ。カンヌ映画祭監督賞受賞作。(斎藤 香)