概要
一家に1台はビデオデッキがあろうかという現在、写真集の存在価値とは何なのだろうか?本書は日本中が燃えた17日間を、静止画像で記録している。国民的ヒーロー扱いの金メダリストを筆頭に、主な日本代表選手、大会を盛り上げた外国人アスリートまで幅広く収録。 ニュースなどで繰り返し放送された映像と決定的に違うのは、写真集には耳障りな雑音が付属しないという点だ。読者は某局アナウンサーの悪名高き「ゴール、ゴール、ゴール、ゴール(以下、好きなだけ繰り返してください)」や緊迫した試合の流れをまったく無視した「ニッポン!(チャチャチャ)」に悩まされることなく、感動の瞬間を思い起こすことができる。 瞬間を切り取った迫力満点の写真には、素晴らしい効果音が秘められている。ほら、耳を澄ませば聞こえてくる。高橋尚子の力強い足音が、田村亮子が相手選手を畳にたたきつける音が。20世紀最後のオリンピックの記録、一家に1冊どうだろうか?(磐田鉄五郎)
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