月城ミーナは萌やしっ娘。 おすすめ度 ★★★★★
他人のレビューと閲覧者の反応から『月面兎兵器ミーナ』を萌えアニメとは考えない人もいると分かり意外だっ
た。私の目には露骨に萌えアニメで月城ミーナは典型的萌えキャラに見える。萌えに対するフェティッシュな感
覚(=私的キャラ萌え)は多岐に渡り個人差が有りすぎるのでひとまず脇に置き、客観的に萌えキャラを定義す
るなら、視聴者を誘惑したぶらかす「狙いすましたあざとさ」だと私は考える。キャラ自体がプリテンダーか否
かに関わらず、相手のフェティシズムを刺激し惑わそうという作り手の意図のもと生み出されたキャラクター。
それが萌えキャラであると。したがってその特徴は設定、絵柄(特にコスチューム)や演出、声優の役作りなど
に自ずと表れる。第8話「不機嫌なナコル」で、水無月ミーナが先に倒してしまった敵に「あ、あ、あら。とり
あえず、ラビットフォース月城ミーナが、星間文明不干渉条約違反でぇ〜、逮捕しますっ! バキューン!!」
と見得を切りポーズを決める場面を見てほしい。あれは萌えキャラであればこその見得切りである。「月に代わ
ってお仕置きよ!」的なもの。現役女子高生で局アナで赤目のバニーキャラ、苦手なにんじん食べて滅入りなが
ら(背景がお墓になって)汁実したり、中の人井上万里奈による健気で一所懸命なドジッ子風キャラを、狙いと
分かる程度にわざとらしく演じ、高めのトーンを使って乙女チックに装う喋り方を見ても、小麦ちゃんやドクロ
ちゃん、「まじぽか」ゆうまなどと同様、狙いすました萌えキャラの型が意識されているのが分かる。各人が萌
えるかはその人の主観、趣味嗜好の問題だが、商業的戦略の基に萌えの感性を刺激する意図で創られた萌えキャ
ラ・萌えアニメの典型。『月面兎兵器ミーナ』はそういう位置づけの作品だろうと思う。
|