クロスオーバー(乗り越える)おすすめ度
★★★★☆
音楽の垣根を越えて、色々なジャンルが融合した結果
クロスオーバーというジャンルが生まれました。まぁ
フュージョンといってもいいんだが・・・。この作品
は1975年にリリースされた全編インスト作品です。ジェフ・ベックの
頑固一徹、偏屈なのにどこか伸縮自在なギタープレイと
様々なジャンルの音楽とが高い次元で融合して全曲通して
陶酔感溢れる雰囲気に仕上がってます。5「スキャッター・ブレイン」
9「ダイヤモンド・ダスト」など洗練された楽曲や、ロイ・ブキャナン
に捧げられた6「哀しみの恋人達」など聴き所満載です。
言葉では表せない
おすすめ度 ★★★★★
ジミー・ペイジはこのアルバムをギタリストのための”教科書”と言ったけれど、教科書というよりは”参考書”という言葉のほうが当てはまるかもしれない。ジェフ・ベックのギターは教科書といえるほど単純じゃないし、他にもギタリストのためになるアルバムならたくさんある。それらを聴き漁って、それでも物足りなくなったらこのアルバムに手を出そう。そして、じっくりと何度も聴いてみよう。きっと今までに味わったことのない衝撃と、なんともいえない感情が湧き出てきて、いつの間にかジェフ・ベックの世界に引きずり込まれていくだろう。
概要
バンドを組むたびに成果を生んできたという経歴をもちながら、性格的に自らのバンドを続けられない。そのため、ついにバンドはあきらめ、ソロ名義で作ってしまった1975年発表の全編インストゥルメンタルのアルバム。とはいえバックにバンドはいるが…。
プロデューサーは「ビートルズの第5のメンバー」と言われたジョージ・マーティン。ジェフの、テクニシャンでクロスオーバーな部分と、熱い魂をもった若く勢いのある部分とが絶妙の均衡で溶け合っている。天才ギタリストの旬の瞬間をとらえた作品といえる。(麻路 稔)