若くフレッシュな今だから面白いというのもあるでしょう、レベルが落ちるとかではなく芸歴をもっと重ねた上でこの作品をリリースしたらそんな面白くならなかったかも知れません。
逆手、逆手にとったある種のベタなシュールや本人に少なからずあるであろうブラック部分のコント、コントを大層に説明してしまう事により逆に笑えない面白さ、見方によっては悲しい、感動するコントなど…発想は多種多様で飽きないようにしています。
中田敦彦の “ ザ・ワールド ”おすすめ度
★★★★★
「十」本のそれぞれ切り口の違った笑いを表現した、ショートフィルム風のコント集です。
見る側の好みや、その時々の気分によっても、お気に入りが変わってくるかも。
そんな中でも『TAMPAK』が、いちばんストレートに心に届きました。
個人的な好みを言わせてもらえるなら、途中に入る中田さんの“解説コメント”はなくても良かったかも。メインになっている一回だけのキャッチボールにクスリ(笑)とさせられ、その上で表題のテロップの入るタイミングやBGMの醸し出す空気感は秀逸だと思いました。
ただ、あの中田さんの解説部分は「あれ」だけでひとつの作品に見立てられるくらい面白かったです。
中田さんが言うところの『“ベタ”と“シュール”、あなたはどっち? ついてきてね。』
には、ヤラレました(笑)。
何回も繰り返し観ていると、クセになりそうな、そんな作品集になっていると思います。
一度見ただけで、「あっ違った」と思った方や食わず嫌いの方にも、先入観抜きで観ていただきたいですね。
おもしろかったおすすめ度
★★★★★
荒削り感は否めないが、それでも何度でも見たくなるコントDVDでした。
好みが別れる作品だと思います。
地上波テレビ以外の中田を知っている人は、中田らしい作品だと感じ
そうじゃない人にとってはイメージが覆されるのではないでしょうか。
シュール、ブラック、バイオレンス要素が評価を左右すると思います。
「TAMPAK」がわかりづらいとスタッフさんに反対されたそうだが
そんなことはなかった。
ストレートにドカーンとくる笑いではなく、じわじわと効いてくる笑い。
自分は好きです。
レンタル版には収録されていない、オリラジとスタッフの辻氏による
オーディオコメンタリーが本編とまったく違う種類のおもしろさで
その分お得と言えるでしょう。
「TOSHIO-SUPERα3000」のメインであるふたりの掛け合い部分が
全編アドリブと知った時はおどろきました。
24、5で3年目。次もやりたいことをやってくださいということで星は5つ。
知らなかったオリエンタルラジオ
おすすめ度 ★★★★☆
私自身、特にオリエンタルラジオのファンというわけではないのですが、
彼らのネタはブレイク時の「武勇伝」シリーズ、最近頑張っている漫才、共に
好印象だったため、何の気なしに手に取りました。
商品説明にある通り、
テレビで見る彼らとは全く違う印象で、
「オリエンタルラジオってこういう笑いをやりたいんだ」と、
彼らの本心が少し覗けたような気がしました。
テレビでの中でニコニコ笑う、世間に好かれる商品としてのオリエンタルラジオを捨て、
「ショートフィルム」という形で自分たちのセンスを表現することに挑戦した本作は、
視聴者にとっても、彼らにとっても大変有意義なものだと思います。
テレビで見られるような万人受けするネタは全編通して見当たりません。
ミーハーのノリで買うと「なんだこれ?」で終わりそうです。
シュールなネタの数々の中には、不快に思う人がいてもおかしくないものもあります。
「俺あそこはツボだったよー」が人とかみ合いにくい作品と言えるかもしれません。
星を5つ付けないのは、
「もっと面白くてもいいかな」という印象も少なからずあり、
大変偉そうですが、「次も買うからもっと頑張って下さい」という後味からです。
同じようなシュールなノリのお笑い系DVDで、
これよりも洗練されていて面白い作品は山ほどあります。
値段も比較的手ごろですし、
多少がっかりしてもいいと言える程度の興味があるなら
特に止める理由はありません。
若い2人が一時の波に溺れず、
自分達のセンスを守り、育てていけたらいいなと思いました。