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懐中時計 (講談社文芸文庫) |
ここまで肩の力の抜けた、いい意味でリラックスした文章、というものに初めて出会った。美しい文章を書くということで、何かの本に紹介されていたので、今回読んでみた。大寺さんを主人公にした作品には、特にそれを感じる。庶民的で、ちょっと生活臭がして、それでいて「死」を扱った作品も多く、死を日常で捉え、日常の中の一こまとして描かれている。それが、逆に強く印象に残って、記憶に残るいい作品群になっている。もっと早く出会いたかった作家である。 |
思いがけずこんな 小沼丹 を夢で見た・・・!
テーマ曲としても話題となっている 小沼丹。この日のイベントでは、バリ島での撮影秘話やテレビドラマに出演した時の裏話など披露し、ファンの笑った。
オススメは「白いドレスを着ているシーン」。今まであまり着る機会がなく、「嬉しくて自分でも写真を撮ってしまった」というほど本人も思い入れがある。
こりゃあようするに一言で言うとあれだ
『 恋とはサメのようなものだ。常に前進してないと死んでしまう。 』( アニーホール[映画] )
まあそういうことだ。
小沼丹を読む3:「山鳩」
小沼丹は、少し親しくしている「ご近所の知り合い」のことを書くような口調で、小鳥や、犬猫や、草花、樹木たちのことを綴っていきます。書かれているのは、はっきり言って取るに足らない「些末なこと」ばかりです。だけど、読み進んでいくうちに、 ...
〔東京国際ブックフェア〕に行く。
みすず書房から、小沼丹【小さな手袋/珈琲挽き】みすず書房、小山清【小さな町】みすず書房、田中真澄【小津安二郎「東京物語」ほか】みすず書房の3冊を買う。2割引きでも読みたい本を選んだ。庄野潤三さんのエッセイ本を何冊か読んでいると、小沼丹、 ...
椋鳥日記/小沼丹
仮に街角で道行く人に「小沼丹という作家を知ってます?」と訊いてまわったとしたら、ほとんどの場合は「知りません」と返されるだろうし、たとえば『黒いハンカチ』の文庫本解説を紐解いてみると、読者は小沼丹という著者のことを知らないほうが普通だ ...
小沼丹はやはりいい!
街中を通ったので石川書店で小沼丹『黒と白の猫』(未知谷)を買う。“大寺さん”ものを蒐めた1冊。新刊をみたときから便利でいいなあと思っていた。5冊の単行本に分散収録されているので、こうして1冊にまとめられると重宝する。 ...
小沼丹を読む2:「トルストイとプリン」
小沼丹は、初期から晩年まで、驚くほど「文章表現のスタイル」を変えていません。存命中に出された本は、平成の世に至っても「旧かな遣い」で通していました。用字法も独特で、茲(ここ)、竝ぶ(ならぶ)、悉皆(すっかり)、不可ない(いけない)、尠 ...
小沼丹を読む1:「黒と白の猫」
小沼丹には「大寺さんもの」と言われる短編連作があって、「黒と白の猫」は、その第1作目にあたります。「黒と白の猫」は1964年の作品で、以来、17年にわたって12作の「大寺さんもの」が書かれました。この文庫本には、4作が収められています。 ...
小沼丹、擬態、旧かなづかひ……最近買った本たち。
庄野潤三編『小沼丹 小さな手袋/珈琲挽き 大人の本棚 (大人の本棚)』(みすず書房); 伊藤勝敏『海の擬態生物―海中生物の美しく不思議な変身術(子供の科学・サイエンスブックス)』(誠文堂新光社); 萩野貞樹『旧かなづかひで書く日本語』(幻冬舎新書 ...
小沼丹全集
とうとう大物、小沼丹全集を集める決心をしたのだ。 ずっと欲しい、と思っていたのだが、講談社文芸文庫+みすず書房の<大人の本棚>で読めるだけ読んで我慢しようか、などと迷っていた。 なぜ発売からかなりたった今になって買い始めたのか? ...
[本][切り抜き]『珈琲挽き』小沼丹
図書館でバイトしていた時、一度も借りられずに廃棄されそうになったので、慌てて貰い受けた思い出の本。随筆集。「日夏先生」という一編に登場する日夏先生の講義は奮ってる。 日夏先生には最初英文學史の講義を聴いた。無論、講義の詳細は忘れてしまっ ...
小沼丹を読む4:「黒いハンカチ」
ニシ・アズマはA女学院という学校で教師をしているのですが、「太い赤縁のロイド眼鏡を掛けると、名探偵に変身」します。このとぼけた設定に何か感じるものがある方は、ぜひ、本屋さんで手にとってみてください。異色作ですが、最初に読む「小沼丹」 ...